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YouTubeをふと更新したとき、
演歌の新着動画が出ていた。
川神あい氏の新曲『愛の漂流船』のミュージックビデオである。
サムネイルからもエロい要素はない。
そして開いた。
いつものように何気なく息をするように開いて再生してしばらく眺めていた。しっとりしたシーンが続く。
しかし11秒後、事件は起こった。
「胸元がセクシー…」
なんと上品な夕焼けの景色からセクシーな胸元出しのシーンに切り替わったのだ!
「あぁ…ガバっと両手でズラしたい、脱がしたい…」
「おっぱいがボヨンッと露出、そのおっぱいをすぐさまぺろぺろしたい…」
「熟れた熟々おっぱいに舌を食い込ませながらペロペロしたい…」
「右手の薬指には指輪をしてるのに左手薬指には…誘ってる、誘ってる!」
一気に旋律的なエロ妄想が脳内を駆け巡っていく。
もう歌詞が耳に入ってこない。
『愛の漂流船』というタイトルが…
『愛の漂流船(この後めちゃくちゃセックスしたのです。漂流した海のように舐められるアタシの火照った身体、正常位で両足をオール棒のように股開いて漕ぎ合うアタシたち、後輩位セックスで激しい荒波に立ち向かう激戦の漂流船のように反りヨガるアタシ、やっと上陸したときにはそのまま浜場で激しい騎乗位を繰り広げたのです…そして抱き合い、上陸してもいつまでも漂流するようにいつまでも愛し続けました、いつまでも。)』
…といったタイトルに空目していく。その情景が鮮明になっていく。
“恋の行方に翻弄される男女の物語”というのがこの曲の説明文。
しかし「川神あい氏の綺麗な胸元に翻弄されてしまう…」
そうして内容が入ってこなかった。歌詞の内容が入ってこない。
緊急事態だった。漂流中である。
しかし、ふと我に帰った。
漂流船のさなか、ガッチリとコントロールの舵をつかんだ。
「胸元はファッション…だ!」
「胸は、、胸はファッションだ!!アクセサリーだ!!」そう叫んだ。漂流船の中から叫んだ。
胸の膨らみが光に照らされて強調させているのは性的な感情を湧き起こさせてくる目的ではないはず。
胸の膨らみはアクセサリー感覚。アクセサリーとしてファッションとして強調させるためにパッドをいれている。誘惑させるためではない。
大きく開いた胸元、肩、それらも性的な目的ではなく、フェミニンな要素としてアクセサリー感覚で披露されている。
…学者モードの視点がさっきの勘違いをどんどん正していく。どんどん我に帰っていく。
ファッションなのだ。
胸はファッションなのだ。
胸は肉のアクセサリーなのだ!
「あぁ…曲が耳に入ってくる…」
そうして我に帰った結果、どんどん曲の内容が耳に入ってくる。
エロにとらわれて全然純粋に楽しめなかったのに、
「きっと胸元はアクセサリー感覚にすぎないのだ!」
などといったジョークな視点で切り替えたとき、
演歌鑑賞を邪魔していたそのエロ勘違いが解けていった。
そして歌詞の内容が頭に入っていき、
綺麗で熟れた美声がその歌詞を艶めかしく生きたものにし、
どんどん上品な情景が脳内に浮かんでくる。
「これだ、これだ、この感覚、エロを介在しない純粋な演歌鑑賞感覚…これだ!!」
漂流船の中で音楽を愛し合っているようだ…
これだ愛の漂流船とはこのことだ…
“胸=肉”で演歌を純粋に鑑賞できる
エロい演歌歌手の方にもう翻弄されない。胸は肉のアクセサリーなのだといったジョークな視点で思わせぶりな態度も姿態もすべて勘違いしてしまってもすぐに直せてしまう。
相変わらず、演歌歌手の方に肩出し胸元出しの人が多いので“胸=肉(のアクセサリー)”といった視点が役に立つことが多い。
「歌手がエロい見た目だから買う」といったのは純粋に楽しめなかった。「もし目が見えない人生だとしてもこの歌手のCDを選ぶか」という次元でさえも選ぶには、やはり性的な目で見ないことが決め手だった。
そして、万が一“エロい演歌歌手”の方に翻弄されてしまっても、本来の目的である“音楽鑑賞”を純粋に楽しめてしまう。
そして、ミュージックビデオも性的な目で見ることなく楽しめてしまう。
「ジジババ古臭い演歌じゃなくてモダンな演歌を聴きたい!観たい!」といった場合は『MIZMO』が最近のおすすめである。
MIZMOは三人グループで、そのうちの一人はレイア姫を彷彿とさせるアメリカ人という異色のグループになっている。
“エロと勘違い”しても“漂流”しても“胸肉”で楽しめる
新手の思わせぶりなセクシー系演歌歌手が出てきてももう翻弄されない。漂流させられない。性的な目で見ることなくいつでも演歌鑑賞できてしまう。
性的な目で観てしまってもすぐに我に帰れる。漂流してしまってもすぐに舵を取れる。すぐにコントロールできる。沈没しない。楽しめる。
そして漂流さえも楽しめてしまう。漂流を毛嫌いしない。漂流をコントロールするように楽しめてしまう。
愛の漂流船、万が一漂流してしまっても“胸=肉”で楽しめてしまう。